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◆心不全ってなに?
「心不全」という言葉はよく耳にする言葉と思います。しかし実際誤用されている事がほとんどです。心不全は全ての心臓病の終末像であり、心臓のポンプ機能の低下した「状態」を意味します。たとえば狭心症という心臓病があったとしたら、心臓は狭心症が原因で最終的には「心不全」の状態に陥る可能性があると考えてください。心臓のポンプ機能が低下すると、全身に十分血液がいきわたらなくなり、息切れ・疲れやすいなどの症状がでます。また心臓のポンプ機能が悪いということは、血液循環を「高速道路」にたとえると心臓が「料金所」(流れが悪いところ)となり、心臓の手前,つまり肺に大渋滞が起こります。これを「肺うっ血」といいます。肺うっ血が来ると夜間の呼吸困難が顕著になってきます。また心臓の力が弱くなると尿を作る能力が落ち、全身にむくみ(浮腫)がきます。

【心不全はよくならないの?】
以前は、心不全は予後が悪い(寿命が短くなるということ)と考えられていました。しかし現在はその治療法は確立し、予後を劇的に改善しています。よって適切な治療を受ければ、決して予後が悪い病態ではないのです。一旦心不全になれば、完全によくなる(薬を飲まなくていい状態)ことはありませんが、心不全と善く付き合っていけば決してこわい病態ではありません。

【心不全の検査はなにがあるの?】
経過、自覚症状、診察からほぼ心不全の有無は診断する事ができます。もっと詳しく診断するためには@胸部レントゲン写真A心電図B血液検査C心エコー検査が必要になります。なんの原因で心不全になっているかを正確に判断することで、診断別の適切な治療を選択する事ができます。ここは心不全の治療の第一歩となるので、そこから道を誤ると重大な過ちとなる可能性があります。

【心不全の治療はなにがあるの?】
@原疾患の治療
たとえば高血圧で心肥大となり心不全を起こせば、血圧の治療を優先させます。また弁膜症(心臓の弁が悪い)で心不全であれば、弁を直す事が第一になる場合もあります。また狭心症から心不全になっていれば、狭心症を治すことで劇的に心不全が改善することもあります。
A薬物療法
利尿薬 、ACE阻害薬、強心薬が三種の神器とされていました。しかし、最近では交感神経活性抑制薬(ベータ遮断薬)がそれに加わり、心不全の薬物治療は確立してきた感があります。ベータ遮断薬は、以前は心不全に使ってはいけないとされていましたが、実はその逆だったわけです。心臓をたたいて「働かす(強心薬)」よりは「ゆっくり休みなさい(ベータ遮断薬)」ということが、予後を改善したというのは興味深い話です。またアルドステロン拮抗薬、アンジオテンシンU受容体拮抗薬も心不全の予後を改善しているようであり、これらの薬と上手に付き合っていくことが心不全のコントロールに重要です。

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